二昔(ふたむかし)

昨日2月10日の成満会をもって

平成29年度の日蓮宗大荒行堂

終了し、今年の11月1日の開堂まで

また瑞門(修行場と俗世を分ける門)

が閉ざされました。

 

無事に修行を達成された行僧の皆様

おめでとうございます、

そして大変お疲れ様でした。

 

この行については私(管理人)を含め

修法師(日蓮宗公認の加持祈祷師)の

方々に直接体験談をお聞きになって

下さい、御法話などで話す事もあります。

文字に起こせばどれほど字数を費やすか

わかりませんので。

 

今明記しました通り、日蓮宗の寺院では

基本的に「ご祈祷・お祓い」を

許可されているのはこの修行の

達成者で修法相伝を受けた者のみです。

私も住職ももちろん例外ではありません。

 

さて管理人が最後にこの修行に入ったのが

平成9年、翌10年の2月10日に成満致しました。

今から丸20年前の事です。

「十年一昔」で考えればもう二昔前の事に

なってしまいますね、時が経つのは早いものです。

 

この年の2月に世の中では何があったかというと

そうです、長野オリンピックがありました。

 

今はこうしてお寺生活をしていますので

本番に向けて徐々に盛り上がっていく

世の中の空気を感じつつオリンピック本番を

迎えましたが、当時は直前まで新聞・テレビなど

一切の報道に触れる事の無い修行の場にいて

2月10日を境にポンと社会生活に

戻されたばかりでしたので、

「・・・五輪?、あぁそうだっけか・・・」

みたいな感じで世の熱狂に乗り切れないまま

大活躍する選手達をTVで眺めたものでした。

 

今年の修行者達もきっと似たような感覚で

今戸惑いを覚えている気がします、

ちょっとした浦島太郎状態ですね。

 

平和を象徴するスポーツの祭典である

オリンピック、どうか平和裏に終えて

2年後の東京五輪に繋がりますよう

祈念したいと思います。